帯状疱疹もヘルペスウィルスが原因
ヘルペスは、「ヘルペスウイルス」による感染症で、水ぶくれが複数集まった状態のことを言います。
ヘルペスにかかってしまう大変だという印象をお持ちの方も多くいらっしゃいますが、実際は怖い病気ではなく、一般的なウイルスとして扱われる身近なウイルスでもあるのです。
ヘルペスは、単純疱疹と帯状疱疹の二つに分けることができ、どちらもヘルペスウイルスが原因とされています。
単純疱疹には、口唇ヘルペスや性器ヘルペスがあり、帯状疱疹には、水ぼうそう・帯状疱疹があります。
この二つは症状が似ているため、同じように扱われてしまいがちですが、全く別の疾患なので注意しましょう。
一般的にヘルペスといった場合には、帯状疱疹の症状を差しているケースが多くなっています。
帯状疱疹は、体の広範囲にわたって帯状に小さな水ぶくれや赤み、ブツブツ、体の痛みを伴って症状が現れます。
また、症状は全身に渡って見られるのではなく、左右のどちらか半身ににブロック状に固まって現われるのが特徴です。
幼少期に水ぼうそうにかかった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
帯状疱疹は、この幼少期にかかった水ぼうそうのウイルスが原因となています。
この水ぼうそうの原因となるウイルスこそがヘルペスなのです。
生まれてから初めてヘルペスウイルスに感染した時、その症状は水ぼうそうとして表れてきます。
人間の体は免疫力を持っていて、この免疫によって水ぼうそうは治るのですが、体内にはその後も水ぼうそうのウイルスが残り続けてしまうのです。
背骨付近にある神経細胞に潜んでいることがわかっており、免疫力のある状態であればそのウイルスによる影響を受けずに済みます。
しかし、年齢を重ねるごとに少しずつ免疫力は衰えていきますし、ストレスや疲労がたまってしまった時にも免疫力は衰えてしまいます。
この、免疫力が低下してくると、神経細胞に隠れていたヘルペスウイルスが再び活発になり、体を攻撃してくるのです。
ヘルペスウイルスは、神経細胞に潜んでいることから、その動きが活発になると、皮膚へ症状だけではなく神経にも影響を及ぼし強い痛みを引き起こしてしまうので、厄介な病気でもあります。
帯状疱疹の原因となるヘルペスウイルスに対する免疫力は、水ぼうそうを発症してから20年程度で効果がなくなるといわれています。
そのため、帯状疱疹になる人の約7割が50歳以上となっています。
しかし、免疫力の低下によって発症するものでもあるので、ストレスなどの影響を受けやすい20~30代で帯状疱疹になってしまう方も多くいます。
幼少期にほとんどの人が水ぼうそうにかかっていることもあり、帯状疱疹の症状を訴える人も多く、一般的な感染症として扱われています。
6~7人に1人の割合で発症するとも言われていますし、男性よりも女性のほうが発症率が高くなっています。
帯状疱疹を防ぐには、免疫力の低下を防ぐことが大切です。
ストレスや疲れが溜まったと感じた時には、しっかり休養するようにしましょう。
バランスのとれた食事を心がけて、免疫力を回復させることが重要です。
帯状疱疹の時症状が表れてしまった時でも、早めに対処することで症状を悪化させるのを防ぐことができます。
飲酒は、血管を広がる作用があり炎症が悪化してしまう可能性が
あるので控えるようにしましょう。
また、痛みを伴う場合には、入浴時に湯船につかるのが
おすすめです。
患部は優しくシャワーで洗い、清潔にしておきましょう。
幹部にほてりを感じる場合には、濡れタオルや保冷剤などで
冷やすことでほてりや炎症を抑えることが可能です。
ほてりが取れた後、冷やし続けるのはよくないので状態を見ながら冷やすようにしてください。
発作的な痛みを解消するには、患部を圧迫することで痛みが和らぎます。
しかし、痛みが強い場合や長く続くときには主治医に診察してもらい対処してもらいましょう。